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 2012年06月 

スタンドベゴニア交配種 


こんにちは 植物スタッフの篠原です。

球根ベゴニアは富士花鳥園で育種観光園芸を基本スタイルとして、展示しながら交配・選抜がなされ、全体的な進化を見据えた系統的な育種が行われています。

いつもは私の担当部分のハンギングタイプを紹介することが多いのですが、今回は2年ほど前からスタンドタイプの交配育種を始めてもらったスタッフ石田の作品を紹介したいと思います。

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透き通るような純白花withてふてふ(スタッフ石田作出花)

育種は担当者の好みや得意な交配があり、展示場を見ると若い女性スタッフの石田が目指しているものが見えてきたりします。
今回は彼女に特にその辺は敢えて深くは聞かずに客観的に見てみました。

1200鉢以上の展示鉢を見回って、私が思った彼女の好みor得意な交配はズバリ「細かいフリル系のピコティ」!
こだわりがある花は当然選抜が厳しくなるので、厳しい目で選ばれた輝きと言うかオーラが違います。
独断ですが特徴的な花が多かったピコティに彼女のこだわりを感じました。
昨年まではピコティが少なく、親も少ない状況でここまでバラエティを広げてくれたのはさすが。

そんな石田系ピコティで幾つか面白い花があったので紹介します!
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ベースカラーがサーモンピンクでよく見るとベタ色でなく細かい砂斑のような地になっていました。
花左上には偶然スパイダーが闊歩していました。

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イエローベースでオレンジのピコティ。この手のピコティはド派手で存在感がすごいです。

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こちらは糸覆輪というかなり細いピコティです。フリルが強く入っているので花の立体感が際立ちます。

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こちらもフリルのピコティ。花弁裏の方が色が強いので、フリルにより裏が見えてる部分はちょっと濃い目に出るので、動きのある花に見えます。
フリルならではの表現ですね~。個人的にも好きな花です。

白覆輪系のピコティやマルモラータも目指しているように感じましたが、こちらはいつか石田が満足行く品種ができたら本人に紹介してもらいたいですね。

マルモラータつながりで日ごろお世話になっているキロン様から分けていただいた種から育てたマルモラータ系の花が咲き始めました。
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過去には富士花鳥園にもあったけれども、今は絶えてしまった系統の花に似た懐かしい感じのする花々です。
これらも交配親に使ってバラエティーを増やして行きたいですね。