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 2012年09月 

標高888mでの珍現象 

こんにちは 植物スタッフの篠原です。

今年は残暑が厳しかったですが、先週9月12日に富士山初冠雪しました。
平年より18日ほど早いそうです。

そんな今年の気候の中で起きた珍現象。

早速ですが紹介します。
じゃじゃん と
120920b.jpg
え?これ何?
とお思いでしょうか?
実はこれイポメアの品種「テラス・ライム」の花なんです。

120920a.jpg
今回咲いたのは、こんな感じの朝顔に似た薄紫の花です。

何が珍現象かって思いますよね?
実は、私含め当園のスタッフも始めてこの花を見たんです!
というのも、イポメアとはサツマイモの学名(属名)で、日本では沖縄でくらいしかほとんど開花しないのです。
理由としましては、熱帯~温帯の植物のために高温を好みますが開花条件が「短日」なのです。
11時間以下の日長で開花すると言われますが、日本で日の短い季節(秋)は温度が低く開花に至らないのです。
その他の開花刺激としては高温、乾燥、肥料切れ、病気などがあるそうです。

ですから標高888mで平地より5℃ほど気温が低い富士花鳥園で花が咲くのはまさに「珍現象」なのです。
今回咲いているのもこの一株のみで、理由はわからないのです。
温室内はベゴニアの開花調節のため夜間も電照が行われており、いわゆる「長日」の環境にあたります。
また、富士花鳥園は朝霧と呼ばれるくらい霧の多い地域で、いつも湿度が高いので乾燥もしていません。
自動潅水で液肥が常に供給されておりますので、水切れや肥料切れもありません。
気温もコントロールされていて高温とはいえません。
病気のようにも見えません・・・
結果的に理由は分かりません。

とりあえず、珍しいものが見れたということで私達スタッフは喜んでおります。(^^
お客様も是非ご覧になってください。
※ふれあいフィッシュの上に吊ってあります!

ちなみに普通のサツマイモの花はこちら(ウィキペディアより)
120920c.jpg
少し色合いが違いますね!